折からの暑さと

反抗期ど真ん中の息子が繰り出すイヤイヤ攻撃に

ついに、壊れた、母。






昨日の夜は

いつもと同じといえば同じ光景がそこにあった。




母「いいかげん、おむつ、かえようよ」

息子「いいの!」




母「ごはん、食べよう」

息子「いいの!あーとーでー」





・・・・・




ブチッ






頭の中で、何かがはじけた。







その後も遊びに夢中な息子を放っておいて

娘を連れて風呂へ。

途中、息子が扉を叩く

「おふろ~」






ここで、入れればよかったんだ。

でも、口をついて出たのは

「とーさんに入れてもらえば」





「かあさんの言うことが聞けないのなら」

という言葉は、理解できたのかどうかは分からない。

ただ息子は、「とーしゃーん」と走っていった。

しかし、とーさんは帰ってきているはずもなく

息子は風呂場の扉の前に戻って、立ち尽くしていた。






一度、振り上げた拳を下ろすのは

とても難しい。

息子が

「ちゃちゃ(お茶)ちょうだーい」とすがっても

「ねんね~」と泣いても

「とーさんにお願いしたら」と突っぱねることしかできない。

もう、意地なのだ。そう、つまらない、意地。

娘を寝かそうと、寝室のドアを閉めた途端

息子が、これでもかというぐらいの大声で泣きわめいた。






泣き声を聞くほど、頑なになる心。

タイミングよく帰宅したとーさんに事情を話すも

とーさんの言うことにすら耳を貸さず

ひたすら泣き叫び続ける息子。

その声に寝付いた娘が起きてしまった瞬間

再び、頭の中で音がした





ブチッ






無言のまま、息子を抱えて風呂に行き

有無を言わさずに体を洗う。

出てもなお、泣き続ける息子を寝室へと促し

「もう寝て!」

言い放ち、泣く娘を抱いて背を向けた。






この時期のイヤイヤは

仕方がないこと、と思っている。

時になだめすかし、時に気を引かせながら

どうにか、やり過ごしている。

大人なんだから、広い心で受け止めて

うまくかわしながら乗り越えたいと思いながらも

難しい。

やっぱり、疲れるんだ。

そう、自分は疲れていたんだ、と気づいた。

情けなくて、泣いて泣いて

とーさんが入れてくれたコーヒーを飲んで

やっと、力が抜けた。






今日もまた変わらず

イヤイヤな息子。

明日もきっと、イヤイヤだろう。

まあでも、どうにかなるさ。